GitHubのDependabotバージョン更新がAgent Package Managerに対応:更新されるのはapm.ymlの参照付きgit依存だけで、セキュリティ更新は含まず、GHESは3.24待ち
2026年11月3日、GitHubはDependabotのバージョンアップデートがAgent Package Managerに対応したと発表しました。apm.ymlの対応するgit依存の更新プルリクエストを作り、apm.lock.yamlがあれば再生成します。対象はバージョンアップデートのみでセキュリティアップデートは含まず、github.comではすべてのプランで一般提供、GHESは3.24待ちです。ドキュメントは更新しないものとして、オブジェクト形式とmcpのエントリ、参照のないエントリ、ローカルパス、Azure DevOps、http://やgit://のURL、ブロックスカラーやエスケープ付き文字列、省略SHA、registries.default設定時の短縮形を挙げています。ブランチ固定ではロックファイルだけが変わり、なければ作成されません。
2026年11月3日、GitHubの更新ログは、DependabotのバージョンアップデートがAgent Package Manager(APM)に対応したと発表しました。AIエージェントのスキル、プロンプト、指示を最新に保つためのものです。Dependabotはapm.ymlで宣言された対応するgit依存を更新するプルリクエストを作り、apm.lock.yamlがあればそれも再生成します。更新ログは、この対応はバージョンアップデートだけで、セキュリティアップデートは含まないと明言しています。このAPM対応はセキュリティ更新のプルリクエストを作成しませんが、APM依存のセキュリティアラートが利用できるかは資料からは確認できません。対応する依存の新バージョンは設定したスケジュールで確認されます。
有効にする手順は簡単で、.github/dependabot.ymlにapmのエントリを追加し、apm.ymlがあるディレクトリを指定し、更新スケジュールを選びます。提供範囲は、github.comではすべてのGitHubプランで一般提供され、GitHub Enterprise Serverでは3.24で提供される予定です。自社運用のエンタープライズ環境ではまだ使えず、いつ使えるかはアップグレードの進め方次第です。
更新ログは数文だけで、詳細はGitHubドキュメントのAPMの節にあり、そちらのほうが厳密です。Dependabotはdependencies.apmとdevDependencies.apmの下のエントリを更新し、更新の仕方は依存の固定方法で決まります。SemVerタグに固定した依存は最新のSemVerタグに更新され、通常のタグもパッケージ名付きのタグも使えます。パッケージ名付きのタグはパッケージ名、つまりリポジトリ名または仮想パッケージのパスの最後の要素で始まる必要があります。コミットSHAに固定した依存は、最新の注釈付きで、プレリリースでないリリースタグのコミットに更新され、タグ名がコメントとして加わります。ブランチに固定した依存はそのブランチの最新コミットに更新され、このときマニフェストはブランチ名のままなのでapm.lock.yamlだけが変わり、既存のapm.lock.yamlが必要です。リポジトリにapm.lock.yamlがあればDependabotはapm lockを実行して再生成しますが、ロックファイルがなければ作成しません。
ドキュメントの具体例は、規則の確認に役立ちます。octo-org/octo-skills#v1.0.0と書かれた依存は最新のSemVerタグに更新されます。パッケージ名付きのタグはocto-org/octo-skills/skills/review#review-v1.4.0のような形で、タグがパッケージ名reviewで始まります。octo-org/octo-skills#に40文字のSHAを続けた依存は、最新の注釈付きリリースタグのコミットに移り、「# v1.4.0」のようなコメントが付きます。octo-org/octo-skills#mainと書かれた依存はmainの最新コミットに移ります。これに対し、参照のないocto-org/octo-skills、ローカルパスの./my-package、http://のクローンURLを使うエントリは、すべてスキップの一覧に入っています。自分のマニフェストで使っている書き方ごとにこの一覧と照らすほうが、更新ログの数文を読むより確実です。
これはドキュメントの内容ではなく私たちの解釈です。固定の仕方で、更新のレビューしやすさが決まります。SemVerタグならapm.ymlに読み取れる変更が出て、レビュー担当者はリリースノートと照らせます。コミットSHAは再現性を与え、Dependabotが加えるタグのコメントが、そのコミットがどのリリースに対応するかを示します。エージェントの指示を自動で更新したいチームは、そのためこの2つの方式を好むかもしれません。ブランチ固定は、レビュー担当者がほとんど手がかりを得られないので、すでに完全に信頼している依存だけに残すのが無難です。変更ごとにたどれるバージョン番号が必要な運用なら、注釈付きのリリースタグが向いています。
ドキュメントは更新しないものも挙げていて、確認すべきなのはここです。オブジェクト形式のエントリ(git、registry、id、pathのマップ)とmcpエントリは対象外です。参照のないエントリ(リポジトリ名だけなど)、ローカルパスのエントリ、Azure DevOpsにあるエントリ、http://やgit://のクローンURLを使うエントリ、YAMLのブロックスカラーやエスケープシーケンスを含む引用符付き文字列で書かれたエントリ、省略したコミットSHAも対象外です。マニフェストでregistries.defaultを設定している場合の短縮形エントリも対象外ですが、明示的なクローンURLを使うエントリは更新されます。プライベートリポジトリはdependabot.ymlで設定するgitレジストリで対応します。
実際には、すべてのAPM依存が自動で追跡されるわけではありません。多くのチームは参照なしでリポジトリ名だけを書いたり、共有スキルパッケージをローカルパスで参照したりしますが、これらはプルリクエストが出ないまま黙ってスキップされます。有効にしたら、一度Dependabotの実行ログを見て、大事な依存が認識されているか確かめ、エントリを設定しただけで全部が対象になると思い込まないほうがよいでしょう。
もう1点は更新ログの内容ではなく、私たちの判断です。スキル、プロンプト、指示はエージェントが従うテキストであり、更新はエージェントの挙動を変えます。更新ログはレビューや信頼の制御に触れていないので、これらのプルリクエストはコードの変更と同じように人の目で確認するのが安全です。特にブランチ固定の依存は、更新でロックファイルだけが変わりマニフェストには差分が出ないため注意が必要です。
Sources
FAQ
DependabotはAPM依存に対してセキュリティアップデートやアラートを出しますか?
GitHubは、このAPM対応はバージョン更新を対象とし、セキュリティ更新は対象外だと明記しています。したがってAPM依存に対するセキュリティ更新のプルリクエストは作りません。一方、引用した資料はAPM依存がDependabotのセキュリティアラートを出すかを説明していません。アラートの対応範囲と設定は別途確認が必要です。
DependabotがAPM依存で更新しないエントリは何ですか?
オブジェクト形式のエントリとmcpエントリ、参照のないエントリ、ローカルパス、Azure DevOpsにあるエントリ、http://やgit://のクローンURLを使うエントリ、ブロックスカラーやエスケープ付き文字列、省略したコミットSHA、そしてregistries.defaultを設定した場合の短縮形エントリは更新されません。
GitHub Enterprise Serverでは今使えますか?
まだ使えません。更新ログは、APM対応がgithub.comではすべてのGitHubプランで一般提供され、GitHub Enterprise Serverでは3.24で提供される予定だと述べています。自社運用のユーザーはそのバージョンにアップグレードしてから使うことになるため、時期は各組織のアップグレード計画次第です。